2023年04月24日

この時期の身近な虫対策【チャドクガ編】

4月終わりからGWを迎え、コロナ自粛要請も解除された昨今、旅行などの遠出の計画も考えている方も多いのではないのでしょうか。

人々が活動的になるこの頃ではありますが、それは虫も同じ。例えば家屋に被害を与える害虫・シロアリはハネアリという子孫となるアリを大量に外へ出します。GW前後は、このハネアリに驚いた方からのご相談などが私たち神奈川県ペストコントロール協会に多く届く時期でもあります。

シロアリなどは、その生息域が家屋の床下や壁の中など普通の人にはなかなか行きづらい場所のため、どうしても専門の業者に頼らざるをえません。ですが他の虫ならば一般の方々でもある程度の対策・予防策はできます。

今回は特にこの時期から梅雨にかけて現れるチャドクガの幼虫対策についてお知らせしたいと思います。

チャドクガの幼虫はいわゆる小さな毒針を持つ毛虫です。

集団で木に取り付いて葉を食害し、その見た目の気持ち悪さに加え、触れるだけでなく風に流されるだけで毒針が飛び散るため、このケムシの風下に立っているだけで刺されてしまうおそれがあります。

このチャドクガはサザンカ・ツバキ・チャノキといった一部の種類(ツバキ科)の樹木の葉しか食べません。先ずは自宅の庭にある木々がどんな種類のものか確認してみましょう。調べる方法は木々の種類を特定する本などもありますし、ネットなどでも調べることができます。

サザンカ・ツバキなどが自宅にあることがわかりましたら、園芸バサミなどで剪定をします。これがチャドクガ対策になります。

というのも、チャドクガの成虫は、生んだ卵や幼虫たちが風で飛ばされたり天敵の肉食昆虫や鳥に見つけられることを避けようと、なるべく風通しの悪くて手入れの行き届いてない枝葉が鬱蒼とした木を選んで卵を産む習性があるのです。

つまり清潔な部屋に虫が住みづらいように、清潔に枝葉を整えておいた木々にはチャドクガは住みづらくなるということです。

これはチャドクガに限った話ではなく他の蝶や蛾の幼虫対策にも通じます。

今年のGWは旅行やお出かけの他に、自宅の庭や周りといった住み慣れた場所のお手入れやお掃除などをするというのはいかがでしょうか。

posted by 神奈川県ペストコントロール協会 at 15:38| 神奈川 ☁| 話題の害虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月01日

異物混入事件に思う事

ペストコントロール業というゴキブリやネズミといった衛生害虫・害獣に
携わる事が多いこの仕事の性格上、食品の衛生的なニュースや事件には
皆さまも敏感なところがあるかと思います。

そんなおり、4月の中頃に某牛丼チェーン店でゴキブリをお客様に提供してしまった
(厳密に言えばお客様に提供する麦茶の中にゴキブリが混入していた)事件は
ご存じの方も多いのではないのでしょうか。
 事件は大まかにいえば、提供された麦茶にゴキブリが混入しているところを
お客さまが発見し、その写真をスマートフォンで撮影・SNSに投稿したところ瞬く間に拡散、
大きな事件となり牛丼チェーン店を経営している企業が謝罪に追われたという流れです。
 撮影とその内容をまたたく間に世界中に広めることの出来るスマホと
SNSの特徴を大きく映した事件と言えると思います。
 私がそのニュースを知ったのはいわゆる大手のニュースサイトなのですが、
それでも事件から1日後で知ったものですから、いかにこういったニュースの
情報の伝達スピードが驚異的なのかが伺えます。
 さて、これらの大手ニュースサイトでは、事前に登録すれば個人個人で
それらのニュースに関して感想や意見などを書き込む事ができ、
それらの声も閲覧できるようになっています。
 このニュースに関するネットの声を色々と読んで気づいたのですが、
虫の異物混入に対しての嫌悪感よりも麦茶のチェックを怠り
お客に提供してしまった管理のずさんさを指摘する声が圧倒的だったことです。
 むしろこういった食品施設にはゴキブリやネズミといった種々の衛生害虫・害獣の
驚異に常に晒されていることに理解を示す人が多く、だからこそ駆除や管理を徹底してほしい。
そしてそこで働く従業員や管理者は衛生的な作業のマニュアル・プログラムを
しっかりして欲しいという声が多数だったことです。
 「ゴキブリやネズミがいるなんて信じられない。」という感情的な声もありましたが
少数派で、繁華街や飲食店といった人が多く活動する場所には衛生害虫・害獣の
驚異が常にあるという事。そしてそれらの驚異に対して駆除・防除などが必要なことである。
と理性的に理解している人が多数派だったことは意外でした。
 もしかしたら、ペストコントロールという名前そのものは知らなくても、
衛生害虫・害獣は世間にありふれている大きく身近な問題で、
それに対して必要な職業があるという認識が一般の人々に広く浸透しているのかもしれません。
 そういった意識が一般の人々に広がっていることを土台に、
私達のペストコントロール業という名前がより一般の人々になじんでいけば、
とニュースサイトを見て強く思ったこの頃です。
posted by 神奈川県ペストコントロール協会 at 00:00| 神奈川 ☀| 話題の害虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月20日

ハチには刺されませんように!  

もし刺されたら、迷わずにすぐ病院へ行ってください。
ハチ毒は人に対して強い生理活性を持っており、
成分はアミン類,低分子ペプチド,酵素類などが複雑に組み合わさっています。
アンモニアで中和するなどといった素人療法は全く効果がありません。
応急処置としては刺傷箇所の上部を押さえて毒を絞り出し、流水で洗浄します。
口で吸出すのは口腔内に傷があった場合、毒を吸収してしまう危険があるので
やってはいけません。

ハチに刺された際の激痛はセロトニンやヒスタミンなどの
アミン類や、ハチ毒キニンなどにより引き起こされます。
スズメバチの毒成分には,他の生物毒に比べてセロトニンの量が多く、
この量が最も多いのは昆虫界の食物連鎖の頂点にいるオオスズメバチですが、
刺さされて最も痛いのはチャイロスズメバチで、セロトニンの濃度が
一番高くなっています。

ハチ刺傷により我国では年間24〜5人程度の死亡例が報告されていますが、
ハチ毒自体での原因よりも毒が体内に入ったことによる過剰アレルギー反応
いわゆるアナフィラキシーショックによる急激な血圧低下や心拍異常、
呼吸器障害などによるものが多くなっています。
これらの症状は刺されてから1時間以内に現れるので、
異常を感じてからでは間に合わなくなる恐れがあります。
すぐに病院へ行きステロイド剤や抗ヒスタミン剤治療を受けると
全身症状の緩和だけでなく痛みもかなり抑えることができます。

スズメバチ3.jpg
posted by 神奈川県ペストコントロール協会 at 00:00| 神奈川 ☀| 話題の害虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする